乳腺炎の症例

初診日 平成24年10月12日
患者

女性 31歳 169cm 53kg

概婚 専業主婦

主訴

右乳腺症

右肩のこり

病歴

1ヶ月前に乳腺炎になり、熱感と腫れ、しこりのようになる。

今月に入ってから39℃以上の高熱がでる。葛根湯、抗生物質、解熱剤、ロキソニンなどで熱は下がる。

診断

問診および脈診・腹診・背候診(背中のツボ診)により乳腺炎の以前から右上の方に気の偏りがあり、さらに妊娠中から過食傾向にあったことが原因で乳房内に熱がこもりやすくなり、乳腺炎を発生しやすかった状態にあると考えた。処置は外科で切除してもらい、それ以外は当院で処置したため炎症が放置するよりも早く治った。元々姿勢が悪く、その矯正をすることで元々あった首肩コリが解消し再発しにくくなることを目指す。

治療 1回の治療で1〜5個の少数のツボ(百会、内関、神門、神道、霊台、至陽など)を適宜選び刺針した。
経過

初診10月12日 右乳腺炎、安静にしていても血管に針が通っているような痛みがある。

2診目10月14日 右乳房の痛みが朝からあった。痛み止めも効かない。

膿んでいるので外科で切ってもらう事を勧める。

3診目10月16日 外科で切ってもらったら、大量に膿がでた。痛みはましになる。

6診目10月25日 傷口はきれいになってくる。腫れはのこる。

9診目11月8日 乳腺の硬さは徐々に良くなる。

10診目11月14日 乳腺炎が狭まってきている。10→5(初診を10とした場合)

13診目12月11日 首と肩のコリがましになる。乳腺炎が10→3、2になる。

15診目1月10日 乳腺炎のしこりの大きさがだいぶ小さくなる。柔らかさがでてくる。

現在の状態 15診で処置を終了。10カ月後の現在も特に問題なく過ごされていると連絡があった。肩コリも以前より楽になったとのこと。

院長からのコメント

乳腺炎になりやすい方は、肩甲骨周囲のコリを起こしやすく、それを放っておくと繰り返し再発します。その原因は食事の摂り過ぎとストレスによる筋緊張が多いです。この方のようにきちんと原因を解明して一つづつ取り除くことが大切です。この方の場合、筋緊張を取り除くための気を出すストレッチを続けていたことが良い結果を生んだと思っています。